休日旅行

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2020年10月に徳島線にデビュー!「藍よしのがわトロッコ」に乗りながら駅弁を食す。

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 2020年10月、徳島県徳島駅から阿波池田駅間で「藍よしのがわトロッコ」がデビューしたので乗ってみました。

運転区間

  トロッコの運転区間は、徳島のターミナル駅である、

 

徳島駅」から、県西部の中心地である三好市の「阿波池田駅」間で運転しております。

 

 主に「徳島線」と呼ばれる吉野川に沿って敷かれている線路を走行し、特に、穴吹駅から以西は吉野川に近いところを走行するので、讃岐山脈をバックに目の前を流れる吉野川の景色を楽しむことができます。

他にも徳島線には、合格祈願きっぷ(学駅の入場券)で有名な学駅や、半田そうめんの故郷、阿波半田駅があります。また、吉野川の支流であり日本一の清流でもある「穴吹川」にかかる鉄橋を渡るので、澄み通った川を鉄橋から見下ろすことができます。

 

運転日

 運転日は、土日祝を中心に1日2便を運転しております。

 ※今年は12月20日まで。来年は3月からの運転です。

 

・下り便(さとめぐみの風)

 徳島10:34発→石井10:54発→(トロッコ乗車)

                →穴吹11:45着→阿波加茂12:38着→阿波池田13:00着

・上り便(かちどきの風)

 阿波池田14:39発→(トロッコ乗車)→阿波加茂15:00発→穴吹15:57発

                           →石井16:47着→徳島17:06着

 

きっぷ購入箇所

 きっぷは、全国のJRのみどりの窓口や旅行代理店で購入することができます。JR四国の観光列車は、どれも人気で、席がとりずらいのですがとれてよかったです。

乗車券と530円の座席指定券で乗ることができます。

 列車は、一般車両とトロッコ車両の2両編成となっており、徳島~石井間は一般車両に乗車し、石井~阿波池田間はトロッコ車両にも乗車できる仕組みです。

 

 とてもおいしいトロッコ限定駅弁

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 このトロッコに乗る際の大きな楽しみの一つとして、車内限定で食べることができる駅弁があります。

その駅弁の名はトロッコの運転開始に合わせて登場した「阿波尾鶏トロッコ駅弁」です。

事前予約制となっておりますので、席がとれたら自分で電話にて弁当を作っている栗尾商店さんに予約しましょう(乗車4日前まで)。電話番号は下記URLでご確認を。予約をしていれば、当日車内で受け取って食べることができます。

この駅弁は、見た目は田舎の弁当のような感じですが、本当においしいので予約することをお勧めします。ただ、徳島発の下り(さとめぐみの風)便でしか食べることができませんので、十分にご注意ください!

また、余談ですが、この駅弁が登場するまでは、徳島県は日本で唯一駅弁がない都道府県だったらしいです。

 

実際に乗ってみた

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 始まりはJR徳島駅です。徳島県は日本で唯一電車が走っていない都道府県で知られています。地元の人は汽車と呼んでおり、汽車はディーゼルエンジンで走っているためホームも特有の香りがいたします。

 さて、トロッコの出発は10:34です。現在2番のりばに停車している特急うずしお10号が出発した後、すぐに続いて入線してきました。

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列車は2両編成となっており、トロッコの隣には、徳島線の特急でも使用されているキハ185という窓のある一般的な特急用車両が連結されています。

 外観は、徳島が誇る伝統の「藍染」をモチーフにしており、写真ではわかりづらいですが、うすい色から深い藍へ染まっていくグラデーションを見事に表現しております。

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トロッコ車両の側面にはローマ字で列車名が。よく見ると、その左横には阿波踊りのデザインが施されております。

下に描かれている3色の線は、吉野川の流れ、豊かで穏やかな阿波の風土を表現しているそうです。

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一般車両側はこんな感じです。水玉模様は、藍の絞り染めをモチーフにしています。

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ホームでは徳島市のキャラクター「トクシィ」がお出迎えをしてくれました。阿波踊りの踊り子の衣装を着て、大きな目とかわいらしい動きで我々に徳島市をPRしてくれました。

市の方から観光パンフレットを受け取り、車内に入ります。

窓付き車両でゆっくりと

 徳島駅から石井駅まではトロッコの車両には乗れないので、まずは、一緒に連結されている一般車両に乗車いたします。席はトロッコの座席と同じ番号の座席に座ります。

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出発時には、駅のスタッフの皆様も加わり温かくお見送りをしていただき、とても気持ちの良い出発となりました。

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車内はこんな感じで、窓があり、座席があり、網棚がある一般的なつくりです。石井駅につくまでの20分はこちら側で過ごします。

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座席には1席に1つipadが用意されており、徳島のPR動画を楽しむことができます。

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動画を見ていると、あっという間に石井駅に到着しました。

スタッフからトロッコ車両に移れますとの案内があり、乗客が一斉にトロッコ車両へ移ります。もし、トロッコ車両に飽きたり寒かったりすれば、一般車両で過ごすこともできます。

トロッコ車両へ移る際、列車の連結部分には藍染ののれんがかかっており、徳島らしい演出がされておりました。そして全然気づかなかったのですが、後ろを振り向くと、一般車両の席の一番前には

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「かかし」が乗車されておりました。

私も過去に行ったことがありますが、徳島県三好市の山奥には、人間そっくりのかかしが、集落のあちこちに、まるで生活をしたり働いたりしているようにおかれている、「かかしの里」といわれるスポットがあります。

そのかかし数は100体以上にのぼり、集落の人口よりも多いそうです。おそらくそこから来られたのでしょう。

いよいよトロッコ車両

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 トロッコ車両に移りました。窓はなく開放的で、直接風を感じることができます。

座席は4人でテーブルを囲う配置になっております。f:id:sanmanosippo:20201202225146j:plain

観光ガイドのスタッフも一緒に乗車されているみたいで、着席すると、この列車に乗る人のためだけに作られたと思われる、徳島線沿線の紹介パンフレットや記念スタンプの用紙をもらいました。 

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ロッコ石井駅を出発しゆっくりと走り始めました。季節は秋ですが、風が直接吹き込むので正直肌寒いです。そんなときはブランケットを借りることができます。

出発すると早速、車内販売が始まりました。

メニューには徳島県の地酒、徳島県では超有名なフィッシュカツや竹ちくわ、ぶどう饅頭などがありました。阿波のお茶もホットで提供されておりましたので、寒い日にはいいかと思います。

私は、徳島といえばすだちかと思いましたので、竹ちくわにかぶりつきながら、すだちサイダーをいただきました。おいしかったです。

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また、この辺から観光ガイドのスタッフも本気を出し始めます。阿波池田につくまでの間、沿線を案内してくれてますので、飽きることなく楽しめます。

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観光ガイドを聞きながら、トロッコはしばらくの間、田園風景の中を走ります。

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徳島駅を出発して1時間ほどするといよいよ吉野川の真横をトロッコが走るようになります。

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いい景色ですねー。

吉野川は全長が194kmで四国で2番目に長い川で、筑後川利根川と並んで日本三大暴れ川の一つでもあります。(四国で1番長い川は高知県を流れる四万十川です)

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そして、穴吹駅に着く直前、吉野川の支流であり、日本一の清流「穴吹川」にかかる鉄橋を通過します。

鉄橋から川を見下ろすと、エメラルドグリーンに澄んだ川底が見えました。写真のとおり、水質はめちゃくちゃきれいです。

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鉄橋を渡るとすぐに、穴吹駅に着きました。この駅ではホームに降りることができます。

ここでは美馬市のスタッフと観光協会ゆるキャラ「うだつまる」にお出迎えいただきました。

ロッコに乗っていると感じるのですが、トロッコが通ると沿線の方が手を振ってくださったり、地元の温かなおもてなしが素晴らしいです。

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穴吹駅を出発すると、予約をしていた弁当が配られました。

前にも紹介しましたが、その名は「阿波尾鶏トロッコ駅弁」。

青い吉野川のパッケージの中に、徳島の鶏、「阿波尾鶏」が入った2色そぼろ弁当となっております。

こちらは、徳島線沿線に会社を構え、鳴門金時を使ったお菓子「鳴門うず芋」で有名な栗尾商店さんがつくられております。特に、丸い容器に入っているソースに鶏をつけて食べると最高でした。

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弁当を食べ終わり、終点の阿波池田駅につく直前で、列車は徳島線で一番の景勝地、「美濃田の淵」を横目に走行します。様々な奇岩がせり出しており、吉野川の上流に近づいてきている雰囲気を感じます。

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そして、トロッコはいよいよ阿波池田駅に到着しました。

 約2時間30分のトロッコ列車の乗車でしたが、車内で地元の観光スタッフが終始観光案内をしていただいていたことや、途中穴吹駅貞光駅でホームに降りて気分転換や、地元からおもてなしをしていただくことで、飽きることのない列車旅をすることができました。また機会があれば乗ってみてください!以上、トロッコ列車の旅でした!ありがとうございました。