境内には1万体の招き猫!必勝祈願の参拝者で賑わう「お松大権現」
徳島県徳島市の中心部から車で南へ約45分程運転した、阿南市加茂町には1万体の招き猫があり受験などの必勝祈願で有名な「お松大権現」という神社があります。地元では猫神さんと呼ばれています。
公共交通機関を利用する場合は、JR阿南駅から徳島バス阿南乗車、加茂谷行きで約30分です。 駐車場も十数台はあるので車でも行けます。
それでは、見てまわりましょう!
神社の入り口では、一際白く目立つジャンボ猫がお出迎えしてくれます。
近くで見るとお髭がかわいらしいですね。
ジャンボ猫にお辞儀し、左横にある鳥居をくぐろうとすると、
足元には、猫の足跡の模様があります。猫感が高まってまいりました。
鳥居をくぐり、階段をのぼって左側にある拝殿の前には、お松大権現の由緒を紹介する案内板があります。ここ「お松大権現」は、日本三大怪猫伝の一つ、阿波の化け猫騒動の言い伝えがあります(実話のようです)。
阿波の化け猫騒動
江戸中期の頃、阿波国の加茂村(現阿南市加茂町)に、惣兵衛とお松という夫婦がいました。惣兵衛は庄屋であり、村の代表をしておりました。当時、村では不作が続き、惣兵衛は村の困り果てた状況を救うため、私有の土地を担保に、富豪である野上三左衛門にお金を借りました。その後、惣兵衛は借金を返済しますが、野上三左衛門から証文を受け取っていないまま病死してしまいました。
妻のお松は、証文を請求するが聞き入れてもらえず、結局お金は返していないことにされ、担保の土地も横領されました。
そこで、お松は奉行所に訴えました。しかし、野上三左衛門から賄賂を受け取っていた奉行は、野上三左衛門の言い分を認める非道な裁きを下しました。この裁きを受けたお松は、決死の覚悟を決めて殿様に「直訴」をしました。当時直訴は死刑となる重罪です。しかし願いはかなわず死刑となりました。
お松は死刑の際、飼い猫に遺恨を伝えました。その後、野上左衛門と奉行の家に怪猫が現れるなどの異変が相次いで起こり、ついには両家とも断絶してしまい、お松は遺恨を晴らすことができました。
こうして、お松の正義を貫き通した姿勢と悲しい生涯をしのび、おまつりされたのが、お松大権現の始まりです。また、苦難の復讐を遂げたことから、勝負事の神様としれまつられています。
以上「お松大権現」の由緒でした。怪猫が人間を困らせるような話ではないようです。さて、元に戻ります。
拝殿の前に来ました。招き猫がたくさん出現してきました。ここで必勝祈願をしましょう。
横にある社務所では合格祈願・必勝お守りや絵馬、さらに招き猫も購入することができます。また、徳島を代表する特産品「すだち」もお安く売っております。
拝殿の裏には本殿がありますが、ここにも招き猫や猫の像がたくさんあります。
こちらは、さすり猫です。自分が治したい患部を、この猫に置き換えてさすることで、病気が治るといわれています。
勝負の神様なので、祈願されたたくさんの絵馬には受験合格や商売繁盛の願いごとがかかれております。特に受験の合格祈願が多いです。
境内の奥へと歩きいていきます。
これはすごい数です。
境内には滝があります。龍?の像の上にも、ちょこんと小さな猫が乗っております。
途中、ねこの大仏とかかれた看板がありました。看板の通り、奥へと行ってみます。
猫の大仏です。迫力がありますね。大仏の足元にも小さな猫がいます。
猫不動へも歩いてみます。
こちら猫不動です。招き猫だけでなく、境内にあるものが本当に猫一色です。
入口まで戻ってまいりました。
資料館があります。すごい数の招き猫に見られています。
ここでは怪猫伝について紹介しています。壁にかけれられた額縁に詳しく阿波の化け猫騒動について書かれております。
以上、地元民しか知られていない?徳島県の隠れスポットの紹介でした。おそらく招き猫の数は日本一の神社ではないでしょうか。また、日本三大怪猫伝の舞台の一つでもあり由緒のある猫の神社です。徳島県の南部に行くことがある際は、是非お参りに行ってみてください!